ウクレレ豆話

ウクレレが「跳ねるノミ」って、どんな演奏だったんだろう

ウクレレという言葉は「跳ねるノミ」を意味すると言われますね。

1879年8月23日にマデイラ島からの移民船がホノルルに到着すると、ジョアン・フェルナンデスが船上でブラギーニャを弾きはじめ、ハワイの人々の話題になります。その演奏の様子から「跳ねるノミ」という意味のウクレレの名が生まれたと伝えられています。

跳ねるノミってどんな演奏だったのでしょう。ピョンピョンと何度も跳ねながら演奏するようなイメージがまず思い浮かびますね。

しかし実際のノミはピョンピョンというふうには見えません。ノミが跳ねるときは突然視界から消えます。ジャンプ力がありすぎて、跳ぶ瞬間が全く見えないのです。つまり、「跳ねるノミ」が意味するのは、「早すぎて見えない」に主意があるのではないか、と私は推測するわけです。

そこで私の結論です。ジョアンフェルナンデスが船上で披露した演奏はこれではないでしょうか。↓

これらの動画はポルトガルのカヴァキーニョをラスゲアード奏法(rasgado)で弾いているところですが、マデイラ島のブラギーニャの起源はポルトガルのカヴァキーニョで、カヴァキーニョの中心的な奏法はラスゲアードですから、ジョアンフェルナンデスがこれで弾いた可能性は十分にあります。このくらいインパクトがあれば、ハワイの人々の話題になったというのもうなづけます。

ラスゲアード奏法にはいくつかのパターンがあるようですが、そのやり方の動画の一例がこちらです。

 

 

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