ウクレレ豆話

ネック材の性質など

ネックは、弦を張るための棒にすぎず音響に関係ないというわけではなく、弦の振動を受け止めて振動がボディに伝わるもうひとつの経路であり、同時にネック自体も共鳴しているので、その材質は楽器が作るサウンドのもうひとつの基盤と言えます。そこで、ネック材の硬さ、重さ、形状がどのようにサウンドに影響するかを整理してみますと、概要は次のようになります。

(硬さ)

・硬い材のネックは、高音域が強調され、明瞭なアタック感、立ち上がりが良さ、明るく抜けの良い音となる。
・柔らかい材のネックは、中低音域が豊かで、柔らかく温かな音になる。

(重さ)

・重いネック(重いネック材、重い指板、ペグやクランプなど重い付加物)にすると、サスティンが伸び、音量が上がる。
・軽いネックは、音の立ち上がりが早いが、音の減衰が早い。

(形状)

・ネックを太めにして剛性を高くすると、共鳴が安定し、パワフルな音になり、サスティンが長くなる。
・ネックを薄くすると、柔らかめの温かい音になり、サスティンは抑制される。

以上によれば、基本的な選択としては、明瞭な抜けの良い音、十分な音量、サスティンの長さの点から、硬く緻密な材が一般的に選択されますが、他方、柔らかい音の個性付けや、ボディ側との重さバランスによる演奏しやすさの確保の観点から、中庸な軽軟材も選択の範疇になります。なお、三味線や三線の世界では、棹が音響の命と言われ、サウンドホールが無く、棹がボディ内部を貫通しているという構造上の違いから、硬さが一層重視されているようです。

具板的なネック材を見ますと、
・メープル 明るい音色と明瞭なアタック感
・マホガニー メープルより少し柔らかく、落ち着いたサウンド、温かみのある中音域
・ローズウッド 重く高密度で、アタック感もあり、温かみもあり、倍音が豊か
・ローステッドメープル 熱処理で乾燥を促進しており、乾いた抜けのよいサウンド
・三味線では黒檀、紅木、花梨など、いずれも硬さが際立つ材。強いアタック感、パワフルで明瞭な音、音の立ち上がりの良さ、抜けの良さ

RELATED POST