空気や水などを伝わる波(振動)が聴覚器官に届くと、それが音として感じ取れるわけですが、音は、
①大きさ(強さ)、②高さ、③音色(音質)
の三つの組み合わせで決まるんです。つまり、この三要素の微妙な違いを耳は感じ取れるわけです。
① 音の大きさとは
音の大きさとは、振幅の揺れ幅のことなんです。大きさの単位はデシベル(㏈)です。
このように揺れ幅が大きいとき、つまり空気が大きな幅で揺れているとき、大きな音として感じられます。太鼓を思いっきりどーんとたたいたら、太鼓の皮か大きくへこんで、中の空気も大きくへこんで、揺れ戻しも大きくなって、大きな空気の振幅の繰り返しになりますね。そうすると、大きな音になるわけですね。
② 音の高さとは
音の高さとは、空気の振幅の回数なんです。高さの単位は、ヘルツ(Hz)です。
このように、一定時間あたりの振動数が多ければ多いほど、高い音になります。太鼓で言えば、小太鼓だと皮が早い振動で小刻みに震えて高い音にるし、大きな太鼓だとゆっくりと振動して低い音になります。また、皮の締め具合によっても変わりますね。ぴんと締めれば、細かく振動するようになって高い音になります。
③ 音色とは
音色とは音のパターン構成です。単位は特にありません。
世の中にある音は、正弦波といわれるような単純な波として存在することはまずなくて、いろんなパターンで、いろんな倍音を含んで存在するわけです。楽器ごとにちがうし、同じ楽器でもひとつずつに異なる特徴があります。それはみんな波形のパターンのちがいなんです。
音は、これら三つなんですが、ウクレレ作りは音作りですから、ウクレレのどこをどう変えて作ると、音の三要素の何がどう変わるのかということを考えながら作っているわけです。そして、この三つをどう組み合わせたときに、人は美しいと感じるのか、できたウクレレを奏でながらじっと耳を澄ませて感じ取ろうとしています。
コーヒーのブレンダーが、豆の種類や、惹き方や、ローストの仕方や、淹れ方を変えながらじっと味と香りを感じ取ろうとしている風景と、ちょっと似ているかなあと思います。(^^)