あれこれいろいろ

モーツァルトで頭がよくなるって本当ですか問題

ひところ、モーツァルトを聞くと頭がよくなるという説が広がり、頭をよくすることに特化したモーツァルトCDが色々発売されました。今も結構出ていると思います。

この説は1993年に科学雑誌ネイチャーに発表された論文が元になっています。知能テストの前にモーツァルトを聞いたグループ、リラックス法の説明を聞いたグループ、ただ黙って座っていたグループの中で、モーツァルトを聞いたグループの成績がIQ換算で8~9ポイント向上したという実験結果が報告されたのです。かくして菅原道真公をしのぐ学問の神としてモーツァルト公が急浮上することになりました。

モーツァルトを聞くと頭がよくなるって本当か? という質問への答えは、確かに本当ですということになります。しかし、その後の様々な実験で次のような結果も出ていることを付け加えなければなりません。

スティーブンキングの小説の朗読テープを聞いても同じ効果があった。シューベルトも効果があった。イギリスのロックバンド、ブラーの曲も効果があった。アルビノーニのアダージョは効果がなかった。

そこで「モーツァルトを聞くと頭がよくなる」という言葉を、より一般性のある表現にすると、こうなるそうです。

「適度に刺激的で、自分が愉しいと感じる何かを聞くという行為が、人の脳のパフォーマンスを一時的に向上させる」

まあともかくモーツァルトを聞くのはおすすめです。楽しめば一時的にせよ頭が活性化するのですから。モーツァルトは適度に刺激的でアルビノーニより楽しみやすいのは間違いありません。一時的な効果だっていつも繰り返していれば永続的に頭がよくなる可能性もなきにしもあらずです。↓