ウクレレ豆話

弦楽器の胴がくびれている理由

ウクレレを作りながら、胴のくびれは音響的にどういう効果があるのか知りたいとよく思っていました。それを知れば、くびれの大きさ、形状、くびれと穴の位置関係、板厚のコントロールなど、たくさんの工夫が出てくる可能性があると思うんです✨

で、このギターやウクレレのくびれの存在理由を調べるんですが、定説というものは出てこないようです。今までに見た理由は大体以下のようなものです。

A説 女性の体は魅力的、だからその形になった、コカ・コーラの瓶と同じ説。

これが最有力説のようです。デザイン面からの説ですね。

B説 バイオリン🎻はくびれている、ギターもそこから発展したからくびれてる説。

歴史的経緯からきましたね。

C説 ギターの膝に乗せるとこがくびれてる方が弾きやすいのでそうなった説。

これは使いやすさ、用途面から考えて来ましたね。それはあるかもしれませんね。

D説 曲げているサイドの板が元に戻ろうとする力が働いて、トップの板に張りが出ていい音になる説。

太鼓の革をピンと張った方がいい音になるというのと同じ理屈ですね。まあ、作り方によってはそういうこともあるかもしれませんね。サイドの板の曲げ具合を不足気味にしておいて、それをぎゅっと力で押し縮めながらトップに張り付けるとそうなるかもしれません。そういう作り方は可能です。でもそこを意識して作ってる人はあまりいないかもしれないですね。

まあ大体こんな感じです。この形そのものの音響的効果に触れる理由が出て来ないんですね。でも、楽器を作る人の発想としては、まず第1に音を考えて形を作ると思うんですよ。楽器を選ぶ方も音が一番ですからね。だから私はその形に音響的な理由があるんじゃないかとどうしても思うわけです。

どの説も形の音響効果に触れて来ないんだけど、言葉の端からは以下の2つの考えかたがあることがうかがえます。

1 くびれが音に与える影響はないと思う。ウクレレにはパイナップル型と言うくびれてないものもあることを見てもわかるという考え方。

2 くびれが有ると音的にもいい影響はあるだろう。昔からくびれがある形が続いてることからもわかるという説。

と言うわけで、やっぱりくびれた形の音響効果はわっかんないなー、と言うのが現状です。

形がちがえば音響効果は必ず変わるはずと思うんですが、どういう音の反射、共鳴がこの形から起きているのかを知りたいと思っています。

コンサートホールの設計などでは、ホールの形状と音響を考えるのが普通だと思うんですね。ホールでは、観客は箱の中で音を効いてるので、ウクレレの中に入って音を聞いているようなものです。箱の外で音を聞くウクレレと音響効果は同じではないんだけど、でも参考になる話があるんじゃないかなあと思って、時々、ホールと音響などについても検索したりしています。(^ω^)

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