ウクレレ豆話

マデイラ島におけるブラギーニャを持つ人の古い写真と絵

ウクレレの起源と言われるポルトガル領マデイラ島のブラギーニャ。そのマデイラ島で撮られた(描かれた)古い写真と絵を集めてみました。写っている中の小さな小さなギターがそれです。

↑ 1857年 マデイラレースを着てマチェーテを持っている3人のリデル姉妹 これが現在発見されている中でブラギーニャを持つ人の最古の写真と言われている

↑ 1860年 健康上の理由でマデイラ島で6か月間を過ごしたシシィことオーストリアの皇后エリザベス。シシィが中央でマチェーテを持つ。

↑ 絵葉書か? 女性が持っているのがブラギーニャ。おじいさんが持っている違う種類のギターは7弦ですね。ルネサンスギターと同じ弦数…これについてはまた後日分析してみたい…。

↑ 1890年4月13日撮影。マデイラキャラクタリスティックオーケストラ。前列がブラギーニャ担当のように見える。


↑ 1920年1月 マデイラの衣装 はがき

私が見つけた古い写真と絵は以上です。これらから見えてくる特徴は…、

・女性や子供に持たせるケースが多く、女性子供向きの楽器という位置付けが見える。

・マデイラ島の民族衣装と合わせて楽器を持つケースが多く、マデイラ島らしさを表現するアイテムとして利用される。

・絵葉書にしたり、島外からの来訪者に持たせて写真を撮ったりしており、マデイラ島観光資源として利用している。

・マデイラ島の農民(庶民)が持つというスタンスの写真と絵もあり、庶民が日常的に使用する楽器という側面も元々あるらしい。(ブラギーニャの名前が、Bragasという古いマデイラ島の農民ズボンに由来しているという説があることは昨日書きました)

・女性子供農民という庶民性の楽器の反面、クラシック演奏会風の正装で合奏するという使われ方もあった。マデイラキャラクタリスティックオーケストラという名前からすると、マデイラ島の音楽という範囲は超えていない。

見えてくるのは大体こんなところでしょうか。

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