作レレ

木材の乾燥 含水率

杉や桧など針葉樹の立ち木には木質の約1.5倍の水があり、このときの含水率は150%です。これを伐採して製品にするには、人口乾燥や自然乾燥によって、適切な含水率まで乾燥させる必要があります。

材木を乾燥させるメリットは以下のとおりです。

・木の収縮による割れや曲がりから製品に狂いが出るのを防ぐことで、可動部分が動かなくなったり、段差ができたり、隙間ができたり、水平や直角が変わったりするのを防止することができる。

・変色菌や不朽菌の活動による変色や腐れを防ぐことができる。

・一定レベルまで乾燥するほど木の強度や諸性能が強くなる。

・乾燥によって塗装性、接着性、加工性が良くなる。例えば接着剤が最大の効果を発揮する含水率は7~15%と言われる。

一般に、含水率20%以下まで乾燥させた材を「乾燥材」と呼びますが、製品として適切な含水率は、製品や地域ごとに様々で、例えば次のような基準が見られます。(企業方針ごとに詳細は異なるでしょう)

建物の柱類 20%以下

敷居、鴨居、長押など 18%以下

床板や内装壁材など 10~15%

アメリカ西部向け家具 5~8%

冷暖房された室内家具 7~10%

一般家庭用家具 9~15%

ビル内装材 8~11%

中でも、ギターやピアノなど楽器材は特に乾燥が強く求められ、含水率6~10%くらいと言われます。軽量で強度が強い材のほうが音の伝達が良くなることから、水分の低下により軽量化が起こるとともに、セルロースの結晶化が徐々に起こり強度が増し、輝きのある音になると言われています。

 

 

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