作レレ

クスノキとモンキーポッド

写真の右の方にある板は、クスノキです。漢字なら、楠あるいは楠木ですね。

トップにするためにブックマッチの形に接ぎ合わせているところで、中央が浮いてくるのを防止するために、重しとしてダンベルを載せています。

その左にある細長い板は、モンキーポッドの木です。通称、日立の樹です。この木なんの木気になる木の木です。

クスノキとモンキーポッドが色合いや木目の感じなど、見た目がそっくりなのでびっくりします。触った質感もそんなに大きな違いはありません。クスノキの方が少しなめらかな感じでしょうか。でも、ただ並べて見て名前を当てろと言われても区別がつかないと思います。

大きく違うのは匂いです。

クスノキは樟脳の香りですね。虫よけの薬にこういう匂いのものがありますが、防虫効果がある匂いです。ミントの匂いにも近いです。強い匂いですが、嫌な感じはしません。私はかいでいると気持ちよくなってきます。

これに対してモンキーポッドは、バターを塗ったパンの匂いです。そんなに強くはないですが、製材しているとお腹が空いてきます。いい匂いです。おなかがぐーとなります。匂いをかいでおなかがグーとなればそれがモンキーポッドです。

このクスノキをトップにして、モンキーポッドをサイドとバックにして一本作ってみようとしています。実験です。誰も使ったことのない木、そんなウクレレを見たこともない木を使ったときにどんな音になるのか、やってみないと確かめられないからです。モンキーポッドは前に使ったことがあり、なかなかいい音になりました。十分な可能性があります。今回は、クスノキの音を確かめてみたいと思っています。売り物にはしないつもりです。そう思わないと、思い切った実験も練習もできないので、実験機&練習機として委縮しないでいろいろやってみたいと思っています。

触った感じは、クスノキはわりといいですね。適度の硬さと柔らかさがあり、弾力もありそうです。匂いがとてもいいし、気持ちよく作業できそうです。このクスノキは、お寺の境内に長年生えていた木なのです。ある種ご神木みたいなものですかね。クスノキがいい音だったら、今後販売用にも使っていくかもしれません。

増産増産と言いながら、実験したり、旅に出たり、いろんな巡り合わせがあって、かなり減産してる感じになっていますが、増産の前段階として歯車の組みなおしをしている段階は、まあ仕方ないかなと思うことにしています。