ウクレレやギターでは、ブックマッチという技法でボディの表板や裏板を作ることがよくあります。
ブックマッチとは、板の接ぎ合わせの技法の一種で、表板(裏板)の真ん中を境目にして同じ木目が左右対称になるように木を張り合わせて一枚の板を作ることです。
ブックマッチの作り方は、まず、同じ材木から薄板を二枚続けて切り出し、切り出した順番のままに並べるところから始まります。
それを本を開くようにして開きます。
開くと次の写真のようになります。木目が大体左右対称になっていることがわかるでしょうか。マホガニーはそんなに特徴的な木目でもないのでわかりにくかもしれません。この二枚の間には、のこぎりの刃の厚み分の木が削り取られていて、そこで木目が変化していることがあるので、完全にぴったりは合わないかもしれません。
これを膠や接着剤で張り合わせて一枚の板を作りますと、次のようにめでたくブックマッチの板のできあがり(^^♪。左右対称がわかりにくかなあ。貼り付けている間に夜になったので、写真の色合いも変わりました。
どうしてブックマッチといういうことをするかというと、
①木目が左右対称に並ぶ板ができてデザイン的に美しい&面白い、②小さな板から大きな板が作れて経済的、③ボディの左右バランスが均等になるので音響的にもグッド、などです。
さらにもうひとつ特典があります。ブックマッチをすると左右対称の形ができますので、④ロールシャッハテストで心理検査をすることができます…たぶん( 一一)。木目がぱっと見で何に見えるかによって、被験者の心理傾向を読み取ることができるのでとても便利です(#^^#)。よかったですね(*’ω’*)。
ロールシャッハテスト
ブックマッチの語源は、本(ブック)のように開いてぴったり合わせる(マッチング)ということでブックマッチと言うんだろうと思われます。しかし実は、これは和製英語で、英語圏では通じないそうです。英語圏ではマッチブックという言葉があり、それはこれですね。
ですから、英語圏でブックマッチと言うと、この中のマッチ一本を言っているのだろうと受け取られる可能性があるのだそうです。
さらに言葉は変遷しまして、現在の日本では、マッチブックというと、恋愛婚活のマッチングサービスの意味になってるんだそうで、わお!、びっくりですね(@_@)!
では、今日も良き日を(^^)/