作レレ

ヘッド突板 タモ 玉杢あるいは泡杢

昨日掲載したトチのバックのウクレレですが、ヘッドの方に目をむけますとタモの突板(ツキイタ)が貼ってあります。こちらも派手な杢が出ています。玉杢です。あるいは泡杢と言われる可能性もあります。

突板というのは表面に貼る化粧板のことです。ウクレレやギターには大抵ヘッドに何かの化粧板が貼ってあります。突板を英語で言うとべニアということになってしまうのですが、べニアというと、まるで安価な板の代名詞のようになってしまって誤解を生むので、突板と言う方が一般的です。

タモという木には玉杢が出ることが多いのですが、上の写真くらい見ごたえのあるものは珍しいので、なかなか貴重だと思います。

杢とウクレレの音にはどんな関係があるかというと、ほぼ関係ありません。杢の楽しみは表情の面白さがすべてで、杢によって音が変化することはないですが、杢が気に入った結果としてそのウクレレをたくさん弾くようになれば、たくさん弾かれたウクレレは馴染んだいい音がするようになるでしょう。また、たくさん愛されたウクレレは、愛されたこと自体で輝きを増すことだってあるかもしれません。というわけで、たくさん愛されて弾かれるようにと、ウクレレの見た目も楽しい美しいものにしたいと作者としては思うのです。