カラカウア王とリリウオカラニ女王の下でフラがハワイに復活してくると、その後様々な経過の後、伝統的なフラ(フラ・カヒコ Hula Kahiko)と、西洋音楽も取り入れてギターやウクレレの伴奏を伴う形の伝統と現代の融合的なフラ(フラ・アウアナ Hula ʻAuana)のふたつのフラにつながっていきました。
ハワイの伝統と西洋音楽の両方にオープンなのがこの二人の王の特徴で、その偏りのない自由な姿勢が、ハワイの伝統の維持とハワイ音楽の世界的な広がりを可能にし、神聖なフラと楽しいフラを両立させたのだと思います。
伝統派と現代派はどんな分野でも対立しがちなものですが、フラの世界には古いものと新しいものの対立がなく、ハワイの音楽と踊りを愛する人の心の中には、伝統と新しいものが同居し、変わらぬものと変わるものが自在に交流していて、これはかなり奇跡的なことのように思えます。カラカウア王とリリウオカラニ女王の偉大さは、そういう奇跡的な流れの源流になっているところにあるような気がします。
前半部分はフラ・カヒコ(後半部分はフラ・アウアナ)☟
フラ・アウアナ☟