ウクレレの魅力

日本の木ウクレレ カヤ・ケヤキ・カエデ コンサートロングネック №89

最近、連続試作中の日本の木ウクレレシリーズ。これは岩田先生用に作った一本で、ボディ(表、裏、側)を全部カヤ(榧)で作り、ネックはケヤキ(欅)、指板とブリッジはカエデ(楓)というもの。

前面から見ると、全体的にホワイトで上品な印象の一本になりました。音はこんなです。演奏は、岩田先生ではなく私なので、ちょっとタッチが弱いです。


バランスよく心地よい鳴りの一本となりました。古楽器の扱いに慣れている岩田先生の依頼により、ペグは機械式ではなく木のペグです。

それにしても日本の木はウクレレ用に使えるものが多いなあとあらためて実感。木の解説はこちらです。

・ボディに使用したカヤ(榧)は、イチイ科カヤ属の常緑針葉樹で、東北以西の本州、四国、九州、屋久島まで広く分布し、材質は緻密で針葉樹としてはやや重厚、適度な弾力と硬度、「マキ万年カヤ限りなし」と言われるほどのすぐれた耐朽性と保存性、大変きめが細かくなめらかな木肌、品のある自然な柔らかな色彩、時間とともに深い味わいになる色ツヤ、湿気に強く、加工が容易なすぐれた材です。古来、器具材、床柱、土木、船舶、彫刻材、碁盤将棋盤、まな板等広範囲に用いられています。弥生時代の丸木舟は、スギに次いでカヤが多く使われましたし、奈良時代後期から平安時代前期までの一木彫りの仏像は、ほとんどカヤで作られています。またカヤ材は、上品な清涼感のある香りがあり、癒しの効果があると言われています。宮崎県の日向榧、高知県の土佐榧が最高品質として有名で、屋久島産の榧はウルトラ級だそうです。伝統的に和楽器材に使われた例は多くありませんが、碁盤将棋盤に石や駒を置いたときの適度な弾力と音が愛されてきたのは、楽器的な要素があると言えるでしょう。ウクレレに使用したとき、軽やかで明るい響きを引き出してくれることが多いので、よく使っています。

・ネックに使用したケヤキ(欅)は、ニレ科の落葉広葉樹で、本州、四国、九州に広く分布する、日本を代表する木のひとつです。古くから家具、大黒柱、神社仏閣の建材などに使用され、街路樹になっているなど普段目にする機会も多い木です。樹齢数百年の巨木が境内に立って神格化されていたりします。材質はやや重くて硬いため加工はやや難しいですが、極めて堅牢で、耐久性・耐水性・耐朽性が高く、材木としての希少性が高くやや高価です。古来、寺院で時を知らせる合図に叩く板木(ばんぎ)や木魚の材として使用されてよく通る響きが愛されてきましたし、太鼓の胴、三味線の胴、薩摩琵琶の胴など、楽器の胴材として使用されました。

・指板に使用したカエデ(楓)は、日本に20数種あるカエデの仲間の中、イタヤカエデと言われるもので、秋に葉が黄色くなるタイプです。北海道から九州まで広く分布します。欧米の材木業界では、様々なカエデ材を、硬さに応じてハードメープル(シュガーメープル、ブラックメープル等)とソフトメープル(レッドメープル、シルバーメープル等)のふたつに区分して取引きする慣例ですが、日本のイタヤカエデは硬く、性質的にはハードメープルに近いものです。緻密で、強く、硬く、粘りがあり、摩耗や衝撃に強い性質があり、家具、器具、運動用具、建築、楽器(ピアノのアクション材、ギター材)などに用いられます。白い上品な色合いの中に、美しい模様があらわれることが多く、それも魅力のひとつです。

 

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