ウスレレ

ボディの厚み(トップからバックまでの深さ)と音響の関係

ボディのトップ(表板)からバック(裏板)までの厚み(深さ)を変化させると、どのような音響への影響があるでしょうか。基本的には、次のような関係になります。

【ボディを厚く(深く)する】

・中低音が豊かになる…内部の空気容量が大きくなると、低音域が豊かに、太く、温かみのある音になる

・大音量が出、サスティンが良くなる…内部の振動スペースが広くなるため、より大きな振動が生まれ、音量と伸びが向上する

・これらの結果、ストロークなどのダイナミックが演奏に向いてくる

【ボディを薄く(浅く)する】

・中高音のクリアさ…低音成分が相対的に減る結果、高音域が明瞭になり、引き締まった音になる

・反応(レスポンス)が良く、音の立ち上がりが速い…ボディが振動しやすく、繊細に素早く反応する

・音量とサスティンはやや控えめになる

・これらの結果、フィンガースタイルでの繊細な演奏や、アンサンブルの中で高音域を生かして音を前に出すような演奏スタイルに向く

以上が一般的な傾向性です。

ウクレレのように4弦を高いGに合わせるチューニング(リエントラントチューニング)の楽器は、低音よりは高音域で遊ぶことが元々想定されているので、薄いボディのウスレレが似合うように思えます。実際、ウクレレの源流となったポルトガルの楽器ブラギーニャは、小さくて薄いボディの楽器でした。それが、大型大音量のアコースティックギター音楽が音楽会の主流になるにつけ、ウクレレもその流れに引っ張られて次第に大型化し、厚みのあるボディのものが多くなり、低音を重視するLowGチューニングも広がってきて、アコースティックギターの亜種のような位置づけの楽器に変化してきているような気もします。このへんで、もう一度高音域で遊ぶ元々のウクレレの感覚を見直してみるのも、案外新鮮で良いのではないかと思うしだいです。

ちなみに、ウクレレの源流となる500年前のルネサンスギターも、やはりリエントラントチューニングでボディはかなり薄めです。

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