レキント・ハローチョは細長い棒のような形をしたもので弦をはじきます。プレクトロとかプレクトラムと言います。レキント・ハローチョは木のくりぬきで胴を作るので、板厚はかなり分厚くなるわけですが、プレクトラムでしっかりとはじく弾き方が、素朴な作りのボディからしっかりと音を引きだします。
ところで、西欧には13世紀から14世紀頃にシトール(Citole)という楽器があって、こちらも胴体は木のくり抜きで、少ない弦数で、プレクトラムで弾くという点で、レキント・ハローチョに似ています。中世当時のシトールの弾き方は明確にはわからないわけですが、現在行われているシトールの弾き方を動画で探してみるとゆったりとした感じが多いようです。↓
中世的な雰囲気で、比較的ソフトでスローな感じですが、分厚い作りの胴をしっかり鳴らすという構造的な意味では、弦を一本ずつ強くはじき、それを速弾きするという方向もあり得そうです。プレクトラム、撥、ピックで弾く系統の撥弦楽器には、速弾きの弾き方を持つものが少なくないように思います。