一十舎では、ウクレレを作ったらすぐに売りに出しているかというとそうでもなくて、しばらくの期間手元に置いて、しばらく寝かして、時々手に取って鳴らしてみて、もういいかなと思ってから出荷することが多いです。かなり長期間手元寝かしていることもあります。
そうすることに何か根拠があるわけではありません。しばらく寝かせて様子を見ないと、そのウクレレのことがよくわからないまま出荷してしまう居心地の悪さを感じます。
ワインやウイスキーなど、蔵の中で長く樽に寝かせて、熟成させますね。味がまるくなり、コクが出て、深くなります。
ウクレレは発酵するものではありませんから、熟成という概念が当てはまるかはわかりませんが、作り手の気分的には熟成を待つのと似たような気分があるかしもれません。
もしかしたら、ウクレレ自体の発酵熟成ではなく、作り手の私と作ったウクレレの間に横たわる何かが発酵して熟成して味わいが深くなるのを待っているのかもしれません。その何かが一体何なのかはまだ不明なのですが(*^_^*)