海を渡った小型ギターたち

ポルトガルのカヴァキーニョ その3

ポルトガルのカヴァキーニョの情報の続き3回目。

・カヴァキーニョの起源は諸説ある。

・スペインには、カヴァキーニョに似たギター科の楽器に4本弦のレキント(Requinto)があり、それとの関連が考えられる。

・Jorge Diasはカヴァキーニョがスペインから来たと考えている。

・スペインでは、ギター、ギタロン、ギタリコが、イタリアのキタリノと同じ用語で呼ばれ、カヴァキーニョとの関連が考えられる。

・スペイン語でギタロguitarró(下の写真がその一例、カヴァキーニョとよく似ている)は、バレンシア、ムルシア、アラゴンといった半島各地の伝統音楽の代表的な楽器で、ギタロン、ギタロ、ギタリコguitarrón, guitarro, guitarró, guitarricoといった呼び名があるとされている。

・Jorge Diasは、「カヴァキーニョがポルトガルに入ってきた年代を特定することはできないが、ミーニョ地方でカヴァキーニョが異例の歓迎を受けたと認識せざるを得ない。それは、人々の音楽的気質が、活発で明るい歌や、忙しい踊りを好む傾向があった結果だ…カヴァキーニョは、リズムとハーモニーの楽器として、その生き生きとした弾むような音色で、他の楽器にはない、ビラ、チューラ、マルホイス、カナス・ベルデス、ベルデガレス、プリンス(viras, chulas, malhões, canas-verdes, verdegares, prins)の伴奏に適している」と述べている。

・また、ミーニョ地方では、甲高い声、時には激しい女性の声が好まれ、それがカヴァキーニョの音色とよく合っている。

つづく

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