海を渡った小型ギターたち

ハワイに、スチールギターが生まれる ジョセフ・ケクク

1830年ころオープンチューニングのスラックキーギターをハワイの人々が生み出すと、その約60年後にはスチールギターの奏法がハワイに生まれます。スチールギターとは、スチール製のバーを弦にあてながらスライドさせて音を変化させる奏法です。バーをあやつる都合上、ギターは膝の上に移動して、サウンドホールが上に向く構えになりました。

スチールギターの奏法は、1889年に、ハワイの学生(11歳)だったジョセフ・ケククが発見したと言われています。1932年に書かれた記事に、次のような発明経緯が紹介されいます。

「ジョセフは,42年前,古いスペインのギターを持ってホノルルの道を歩いていたとき,地面に錆びたボルトが落ちているのを見たと言いました。彼がそれを拾うと、ボルトは誤って弦の1つを振動させ、かなり心地よい新しい音色を生み出しました。金属ボルトでしばらく練習した後、ジョーはポケットナイフの後ろ、次に鋼の櫛の後ろ、そしてさらに後で今日使用されている種類と非常によく似た高度に磨かれた鋼の[棒]で実験しました。」

次の動画では、その経緯やスチールギターの音などを紹介しています。(英語ですけど!)

ケククは、1904年、30歳の時にアメリカ本土に渡り、「Kekuku’s Hawaiian Quintet」として音楽活動を行い、ヨーロッパにも進出。冒頭の写真がこのハワイアンクインテットの写真ですが、これを見ると、通常のギター、スチールギター、ウクレレのアンサンブルのようです。

ハワイアンミュージックブームに火が付き、1900年代はじめ、映画やラジオという新しい媒体とマッチし、パナマ太平洋国際博覧会などのイベントとも結びつき、スチールギターもウクレレも一躍世界に真ん中に出ていくのです。

次の動画は、1900年代はじめのスチールギタリストのひとり、サム・クー・ウエストの演奏。

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