裾野の音楽と楽器たち

Malambo というガウチョ(Gaúcho)の踊りがおもしろい 踏み鳴らしたいという欲求 アルゼンチン 

アルゼンチン、ウルグアイ、ブラジルやチリの一部に、ガウチョと呼ばれる牧童がいます。大平原のパンパで牛、馬、羊を追う生活をする南米版カウボーイです。高貴で勇敢で寛大、民族の誇りを体現する存在という感じで地元ではとらえられているようです。

一般に南米へのスペインからの植民は、銀の採掘や砂糖生産の奴隷労働の監督者や関連技術者などが多かったようですが、そのような産業に向かない大平原のパンバには、農業牧畜が導入されて、主として白人系(牧畜は奴隷労働をさほど必要としなかったため)の牧童文化が生まれ、その中からこのMalamboという踊りも生まれてきました。19世紀が盛期の案外新しい文化です。その威勢のいい踊りがとてもおもしろいのでご覧ください。先回、ルネサンスギターが庶民の間で飛んだり跳ねたり踏み鳴らしたりしながら演奏されたようだということを書きましたが、このMalamboのほかフラメンコもそうですし、スペイン文化にはとにかく踏み鳴らしたいという欲求が脈々とあるのでしょうか。非常に興味深いです。

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