手拍子の三三七拍子は、
「ちゃっちゃっちゃっ ちゃっちゃっちゃっ ちゃっちゃっちゃっちゃっちゃっちゃっちゃっ」
と口では言いますが、三つのまとまりの最後に休みが入っているので、本当はこういうリズムです。
「ちゃっちゃっちゃっウン ちゃっちゃっちゃっウン ちゃっちゃっちゃっちゃっちゃっちゃっちゃっウン」
これはつまり四四八拍子ということ!
それから、俳句の五七五もそれぞれの間に結構長い休みが入っているようで、
「さみだれを〇〇〇あつめてはやし〇もがみがわ〇〇〇」 というふうに詠むと、これも四拍子かなとも思えます。
こういう日本人の拍の捉え方の理由としては、
・日本人は、音を出すところだけを拍として数える習慣がある
・音を出さないところは、休符というよりは、「間」という独自の感覚で捉えている
・間は伸び縮み自在なもので、西洋的な継続するパルス感覚ではないから、そもそも数えられない
・間はそれがあると意識しないことも多く、どちらかというと無意識領域の調整原理のようなものなので、意識的に数える発想が生まれない
というようなことが絡んでいるようです。
最近の邦楽(ロック、ポップス、アニソンなど)は、途中にどんどん変拍子が入って来たりして、その自由な音作りが世界から注目を浴びてきています。この自由さの背景には、日本の伝統的な間の感覚が関与している可能性もありそうです。