作レレ

新作やもり号が完成したのですが…(‘ω’)

昨日、この写真のウスレレができあがりました。表板が屋久杉、側板と裏板がマホガニーの超ウスレレです。
ヤモリの装飾とメープルの白い指板とヘッドの装飾性とがマッチして、結構楽しいかわいいわくわくする一本になったんです。

結構いいでしょう(#^^#)

でもですね。できあがったのを弾いてみたら、音のバランスがいまひとつなんです。
弾いていて、なんか気持ちよくない。
予測としては、伸びのいい明るい音がすっと前に出てくる、というイメージでいたのですが、実際の音には、「ンー?」と首を曲げたまま考えこんでしまいました。

「どうして気持ちよく鳴らないんだろう(。´・ω・)?」

で、いろいろ考えたのがこんなことです。
・屋久杉は柔らかくて軽い素材なので、側板と背板に硬くて緻密な重い素材と合わせてやることで、音響的な支えがあった方がいいのかもしれない。前に作った屋久杉とシャム柿の取り合わせは、その点とてもうまく合っていた。
・屋久杉の軽さと超ウスレレの薄さという取り合わせも、全体として軽すぎたのかもしれない。超ウスレレを作るときには、マホガニー以上くらいの硬度や粘りがある素材でないと合わないのかしもれない。
・今回はブリッジも柔らかめの木だった。ローズウッドという本来は硬めの木ではあったが、削った感覚は妙に柔らかくて、あまりいい部位ではない感じがした。ブリッジは音を伝達するかなめの部位なのに、ブリッジの硬度が足りなかった。
・これらのことから、全体に軽さ柔らかさが勝ちすぎて、安定した音の振動を支えるポテンシャルが欠けていたのかもしれない。
・さらに、作っている間にネックが反り気味になってしまった。弦高のバランスも悪くなってしまい、弾き難さも音の印象に影響を与えている気がする。

などということをつらつらと考えまして、今回のヤモリ号は、お蔵入りとなりました。
弾いて気持ちいいものしか人にお届けできませんからね。

でも、この装飾の試みはとても参考になった一本です。失敗作でも見ていると装飾性にわくわくするので、しばらく近くに置いて見て楽しもうと思っています。

(#^^#)