尋常小学唱歌には、陸軍海軍の勧誘宣伝的な効果を持ったと考えられる歌がそれぞれ3曲ずつ、合計6曲見つかります。陸軍と海軍はライバル視するあまり対立しがちであったことが知られていますが、尋常小学唱歌でも、登場人物の階級を合わせてみたり、内容も陸軍と海軍が対等になるように気を使っている様子もうかがえます。
(日露戦争英雄編)
陸軍の英雄 橘中佐
海軍の英雄 廣瀬中佐
(日露戦争戦果編)
陸軍の戦果 旅順戦 水師永の会見
海軍の戦果 日本海海戦
(兵士やる気編)
陸軍 鷲 唱歌ができた1914年は航空部隊創設間際の段階でしたが、その後第二次世界大戦終了まで、特に陸軍の航空部隊の飛行機搭乗員を「荒鷲」と呼ぶことが一般になりました。
海軍 われは海の子 これも一見戦争に関係ないようですが、7番の最後で軍艦に乗る決意が明かされます。