楽器は空間に合うように変化してきました。
教会音楽の時代は石の聖堂という空間に合うように、貴族の宮廷が中心の時代は貴族の館に合うように、大ホールが中心の時代は大ホール全体に音が届くようにという具合です。
大まかには、小空間から大空間へという歴史の流れで、楽器は全体に大型化、大音量化がどんどん進んで、現代は飽和状態に近いところまで来たのではという気がします。
そして今、ネット空間という新しい空間の登場です。ネット空間とはなんなのでしょう。
YouTubeでいろんな人のいろんな演奏を次々に見ていて思ったのですが、これは小空間で演奏され、小空間で視聴されるという小空間音楽として形成され、その小空間音楽が世界大に拡大するというなかなか珍しいことが起きているということに気が付きしまた。
世界大に広がるのに同時に小空間音楽であるという逆説的なおもしろ現象です。それは本質的には小空間音楽で、楽器は小空間に適合するように「時を戻そう」ということが今後起きていくのかも?などと思ったしだいです。
ウクレレや古楽器はまさに小空間楽器ですから今後ますます注目アイテムだぞ、と思ったりする桜満開の一十舎の今です。