様々な鳥の鳴き声の好ましさを比較する実験(12人の被験者が比較)で、好ましくない声としてぶっちぎり一位となったのが、カケスの鳴き声だったそうです。カケスはカラスの仲間で、その鳴き声は「ジェイ、ジェイ」。カケスを英語でいうと、鳴き声そのままに「Jay」。
実験結果のグラフはこちら。12人全員一致でカケスの声が最も好ましくないという結果になりました。
その理由は、声の周期性と関連があるそうです。次の図のように、カケスの声には、周期性がない(低い)のです。いわばノイズのような音なわけです。カッコーのような周期性の高いまるで歌うような声の対極にある声なのです。
こんな憐れな結果となったカケスの声ですが、カケスにはひとつ大きな秘密がありまして、なんと他の鳥の鳴き真似名人でもあるのです。たとえば次の動画ではオオタカの鳴き真似中。
カケスは、緊急事態でもなんでもないのに、ごく日常的に色々な鳥の鳴き真似をして暮らしているようです。理由は、他の鳥から襲われないように自己防衛としてやっているとも言われていますが、単に楽しんでいるようにしか見えないという方もいらっしゃいます。
カケスの地声は周期性のないだみ声ですが、実はどんな周期性も自由に出せる美声の持ち主でもあったのです。Jayという声はただのだみ声ではなく、あらゆる周期性を内在したが故のあの声なのかもしれません。