あれこれいろいろ

木魚と琵琶とウクレレ 桑の木

昨日、木魚は楠で作られるのがスタンダードだと書きましたが、スタンダードがあれば最高級品もあるわけで、最高級品の木魚は桑の木で作られるのだそうです。

ある和尚さんのブログによれば、本桑の良材で作られた木魚は乾いた感じで実にキレのいい音で鳴り、堅さとねばりのバランスが絶妙なのだそうです。しかし良材の入手が困難なうえに、楠のように大木にもならないので、せいぜい巾30㎝位までしか作れないのですが、その大きさでも300万円位は覚悟しないと調達できないそうです。ごく小さなものでも、桑の木で作ったものは実にいい音で鳴り、その和尚さんの感想によれば、こんな良い音を知ってしまうと普通の木魚の音が不足に感じられそうで、へたをすると求不得苦状態になりかねず、ある意味とても危険な木魚だと思うとのことでした。それほどいい音でなるのですね。

おどろきですね。桑がそんなにキレのいい音で鳴るなんて初めて知りました。

そこで思いついて、日本の古来の木製楽器として琵琶はどうなんだろうと思って調べてみました。すると、琵琶にもいろいろな種類があるのですが、薩摩琵琶は桑で胴の全体、ウクレレ流にいえばトップ、バック、サイドの全部が作られるものが最高級品なのだそうです。また、楽琵琶という種類では、バックとサイドをカリン、紫檀、桑などで作り、トップを沢栗で作るのだそうです。

琵琶でも桑が重要な素材になっているのですね。

これは実に興味深いです。ウクレレの素材としても十分に可能性がありますね。ぜひ今度作ってみたいと思います。

桑は巨木にはならないので、ギター素材にはなりにくいでしょうが、ウクレレのソプラノサイズの板なら入手は可能です。一十舎にもひとつだけ桑の材があります。前に衝動的に欲しくなって買っておいたものがあるのです。冒頭の写真がその桑の板です。ウクレレにしたらどんな音になるのでしょう。楽しみですね。( ◠‿◠ )