作レレ

板の接ぎ合わせの小さなコツ

上の写真は、屋久杉でつくるトップの板です。二枚の板を左右から合わせて接着して一枚にしてあり、そういう技術を「接ぎ合わせ」と言います。写真の板の端っこに小さな段差があるのが見えますが、ここから下のラインが左右の接着部位です。

左右から板を合わせるときに、板を少しだけ上下にずらして段差を付けたのは実はわざとやっています。こうしないと合わせ目のラインがわからなくなってしまうことがあるのです。左右が完全に一体になってしまうと、他の木目と混ざって、目を皿のようにしてもどこが合わせ目なのかわからなくなってしまい、後の作業の支障になってしまいます。この少しだけ上下にずらして左右の板を貼り付けるというのが今日ご紹介する小さなコツで、これをするだけで、作業効率はわずかでも確実に上がりますし、後の作業のまちがいを予防することができます。

こんな小さなコツの積み重ねが全体の生産性や製品の質の確保に案外効果があるなあと思うわけです。(^^