ウクレレのフレットは金属フレットを打ち込むわけですが、ルネサンスギターの場合は、1フレットから9フレットあたりまでは弦をネックに巻き付けるガットフレットで、その下の10フレット以下には、木を細く削ったものを張り付けます。
私の場合は、弦があたって段々へこんできたりしないように、硬い黒檀を使って作ります。
写真上方の黒檀の板から写真中央の細い棒を切り出しまして、それをさらに細く切って削って写真下方の細いやつを作って、これを適当な長さに切って張り付けるわけです。
この作業は案外手間がかかります。作ってる最中に袖がひっかかってぽっきり折れちゃったりなどということが、よく起こります。
そんなときは、「あー、もう!」 と言いたくなるのをぐっとこらえて、「そんなこともあるさ。セラヴィ」なんてお洒落なフランスモードにシフトチェンジして何事もなかったかのように作業を続けるのがよいようです。
楽器作りは、フランスモードだのイタリアモードだの日本の職人モードだの、いろいろ切り替えていくと、楽しく乗り切りやすいようです。
チュス(これはドイツモード)