ウクレレの魅力

楽器になぜ木が使われるのか

世界の樹木は7万種ほどで、そのうち楽器に使われるのは70種ほどと言われます。これほど多くの樹種の組み合わせがある製品は楽器くらいなのだとか。(日本も含めてアジアアフリカ等の楽器に使われてきたものを数えると、もっと多そう)

ではなぜ楽器は木材が使われるのでしょうか。以下のような点があげられます。

・音は密度が高い物質ほど速く伝わるが、振動を効率よく伝える適度な密度を持つ。基本的なポテンシャルの高さ。

・木は、縦方向に強く、横方向に弱いという、方向によって強度が変わる性質(異方性)があり、その結果、最初の入力による振動が次第に減衰していく過程で、金属などと比べると耳障りな高音が減衰しやすい性質がある。その結果、中低音がよく響くと、人はそれを「温かい音、柔らかい音」ととらえ、心地よく感じる。音の減衰の心地よさ。

・多様な材質の木があり、それぞれに特徴のある響き方、減衰の仕方がある。選択肢の多さ。多様な音作りを可能にする。

・木の部位の木取りのしかた、削る厚みや形状など、各段階での自由な加工性。これも多様な音作りを可能にする。

・耐久性の高さ。乾燥状態を維持して手入れすれば、数百年~千年もの耐久性がある。

・数十年数百年を経るエイジングにしたがって熟成して音がよくなる。→古い木材はセルロースの結晶化が進み木目の方向に硬くなり、一方でヘミセルロースは減少し厚み方向に柔らかくなる。方向性によって物の性質が異なる異方性が高まることによって、弾いた瞬間の中高域の立ち上がりレベルの増大(レスポンスの良さ)、低域の伸びが良くなる(サスティーンの増大)、立ち上がり後に耳障りな高域成分がより短時間で減衰する、という特長が強まる。

・軽量なのに強度が強い。同じ重量で比較した場合、引っ張り強度は鉄の4倍と言われる。圧縮強度はコンクリートの10倍以上と言われる。

・弾き込むほどに音が育つとか、弾き手になじむ音色になってくると言われる。ストラディヴァリウスの伝説。科学的な論証はない?

・修理や改変の容易性。例えばストラディヴァリウスは、19世紀頃のモダン化に合わせて、ネックを延長するなど、ほとんどが改変されている。

・木の吸排湿など(木は呼吸するとも表現される)で平衡含水率で安定すると、楽器全体がエネルギーのロスなく響きやすいという環境適応性がある。

・木、森、自然に対する親しみの感覚。

 

 

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