日本の木ウクレレシリーズ №94 !(^^)
今回は、ボディが全部クスノキ(楠)で、ネックがケヤキ(欅)、指板とブリッジがヤマザクラ(山桜)、ヘッドの突板がネムノキ(合歓木)という組み合わせ。

こちらがそのデモ演奏です。曲目は「また君に恋してる」、演奏は岩田耕作先生です。
ボディに使用したクスノキは、福岡県内のとある古寺に生育していたもので、お寺の改修の際に大工さんからいただいて保管していたものを使用しました。とてもあたたかみのある音で、音量もサスティンもバランスも良く、ウクレレ材として実力十分。木目や色合いも美しく、クスノキはとても魅力的な材です。
販売ページはこちらです。→ BASEショップ ウクレレ№94
今回使用した日本の木の概要説明は次のとおりです。
・ボディに使用したクスノキ(楠、樟)は、クスノキ科の常緑広葉樹で、関東以南の本州、四国、九州に分布し、神社の境内などに大きな古木がよく見られます。クスノキ材は、樟脳の強い匂いを発する精油分を豊富に含んでいるため、耐虫性、保存性が非常に高く、材面は複雑な杢目と色合いが入り組んで芸術的な趣きになります。広葉樹の中では比較的柔らかめな材で、古来、飛鳥時代の最古級の仏像はクスノキで作られているものが多く(法隆寺の救世観音像や百済観音像など)、木彫、家具材、建築内装材、香料など様々な用途に使用されてきました。日本書記には、スギとクスノキで船を作れと言う素戔嗚命の言葉が書かれており、実際古代の丸木舟用材として使われていたことが判明しています。日本の楽器用材としての利用例はあまり多くありませんが、明治時代の文献には、木魚にはクスノキを用いるのが最も良くコンモリした音になると書いてあります。
・ネックに使用したケヤキ(欅)は、ニレ科の落葉広葉樹で、本州、四国、九州に広く分布する日本を代表する木のひとつです。古くから家具、大黒柱、神社仏閣の建材などに使用され、現在も街路樹などで普段目にする機会も多い木です。樹齢数百年の巨木が境内に立って神格化されていたりします。材質はやや重くて硬いため加工はやや難しいですが、極めて堅牢で、耐久性・耐水性・耐朽性が高く、材木としての希少性が高くやや高価です。古来、寺院で時を知らせる合図に叩く板木(ばんぎ)や木魚の材として使用されてよく通る響きが愛されてきましたし、太鼓の胴、三味線の胴、薩摩琵琶の胴など、楽器の胴材として使用されました。
・指板とブリッジに使用したヤマザクラは、サクラの天然種のひとつで、本州、四国、九州に自生する品種です。サクラには、天然種のほかに、有名なソメイヨシノなど人為的に育成された園芸品種がたくさんあり、それら園芸品種はサトザクラという総称で天然種と区別されます。ヤマザクラは、材木としてよく利用され、良材として定評があります。硬さは中庸からやや重硬、均質緻密で寸法安定性がよく、色に温かみがあり光沢が出て美しいことから、伝統的に、器具、玩具、楽器、彫刻、工芸品、浮世絵などの版木、定規、種々の木型などに使用されてきました。日本の楽器材としては、木鐘、大鼓、小鼓、三味線の胴や棹、琵琶の胴、月琴の胴など、使用例がたくさんあります。
