日本古来の楽器に使われる木材をざっくりまとめてみました。
<三味線>
棹と胴…重い順に 紅木(インド産が多い)、花梨(アフリカ産が多い、東南アジア産)、紫檀(東南アジア産)
明治の記録では、棹に、上の三種のほか、沈香、白檀、ねづみがし、あかがし、しらかし、つげ、いすの使用例があり、胴には、花梨、くわ、けやき、えんじゅ、けんぽなし、むくのき、きりの使用例がある。
三味線は棹がとにかく重視され、重硬なものほど良質とされ高価。
<琵琶>
棹(鹿頸)… 唐木、桑 糸倉(海老尾)や撥(バチ)…黄楊(つげ)
薩摩琵琶の場合 現代は全体に桑材を用いた「総桑」が最上とされ、腹板(表板)が桑で、裏に欅などを用いた「片桑」もある。明治の記録では、腹板に、桑、けやき、さくら、やちだも、しおぢ、裏に桑、欅、さくら、ほほのき、しおぢ、かつらと記載あり。
楽琵琶: 腹板…栗 甲…花梨、紫檀、桑
筑前琵琶: 腹板が桐、裏が桑(明治の記録には、くわ、かりん、えかじゅ、せんだん、さくら、けやきの例あり)
<琴>
・本体…桐(産地によって音質が異なるとして、木質が緻密で粘りがある会津桐が最高で鮮明かつ余韻のある音、次が新潟と秋田の桐、次が木質が硬めな北米の桐でこれはキレのある立ち上がりのよい音、一番劣るのが木質が柔らかい中国の桐で響きが感じにくいと言われる)
・柏葉など装飾部分…花梨、紫檀、紅木、など
<太鼓、鼓>
本体…ケヤキ、トチ、クス、センなど(明治の記録では、ケヤキ、サワラ、スギ、モミ、キリ、アカマツ、サクラなどの記録あり)
バチ…カシ、ホオ、ブナ、ヒノキなど
<木魚>
クス、セン、ケヤキ、クワなど(明治の記録では、クス、クワのほかに、イチョウ、ホホノキ、カツラ、トチ、タマグス、ヤナギ、センダン、紫檀、花梨の例)
