スーパーでよく流れているのが、「おさかな天国」と「お肉スキスキ」。
前者は全国漁業協同組合連合会(JF全漁連)中央シーフードセンターのキャンペーンソングで、後者は財団法人日本食肉消費総合センターの販促ソング。
スーパーでこの2曲が聞こえてきて、「お肉かお魚か、さあ今夜はどうする!」と二者択一を迫ってくるのですが、どういうわけか私は、「こういう音楽は日本の音楽史的にはどういう位置づけなのだろう?」という、作曲者もがっかりの疑問にとらえられ、スーパーの通路で立ち止まったのです。
これらの歌が奈良時代の万葉集にあれば「雑歌」に分類されるだろうし、平安時代から鎌倉時代だったら「今様」に入ったりするのかも。江戸時代に歌われていれば「端唄」かな、明治時代なら「小唄」だろうか。大正から昭和だと「流行歌」? 儒教的分類なら「雅楽」でも「淫楽」でもない「ただの俗曲」。100年後から振り返ってみると「民謡」だったりするのか。世界的に見ると「民族音楽」か。現代の視点ではもしかして「Jポップ」という可能性もある?
なんてことをとりとめもなく考えながら、この日はお肉を買って帰り、「お肉スキスキ」の勝利となりました。