あれこれいろいろ

宇宙空間で音楽はどうなる?

宇宙空間で音楽はどうなる? という不思議な切り口の話が先日雑談に出まして、ちょっと想像してみたのですが、無重力世界ではリズム感覚が乏しくなるかも、という気がしました。

地球が太陽の周囲をまわる公転によって四季が生まれ、地球の自転で昼夜が生まれますが、この二つの回転速度が人間のリズム感の外枠を作っているのだと思います。宇宙空間にはこの四季と昼夜のリズムが存在しないわけですから、リズムのものさしがあいまいになってしまうのではないでしょうか。心臓の鼓動とか、宇宙船の機械音とか、何か新しい基準を決めないと、人類共通のリズム感が失われてしまうような気がします。

また無重力状態では、大地との関係性がなくなります。大地を踏みしめる農作業からは偶数リズムが生まれ、馬に乗って駆けると体が三拍子に揺れて三拍子が生まれるなどと言われるように、リズムは、踏む、駆ける、跳ぶなど、大地と足との関係性から生まれることが多いように思います。大地から重力をもらえない宇宙では、リズムを感じにくくなるような気がします。

楽器演奏の場面でも、指の重さをのせて弦をはじいたり鍵盤を叩いたりということができなくなるので、音作りも楽器自体も変わっていくのでしょう。

宇宙ステーションでは地球に似た環境を再現するのでしょうから、実際はそんなに大きな影響はないのかもしれませんが、宇宙空間に滞在する人数が増え、滞在時間が長くなるにつれ、じわりじわりと音楽の変容が起こる可能性はありそうです。それは案外そう遠くない未来なのかもしれません。

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