写真のものは、しらがき(白柿、シラガキ)という道具です。
木の上にまっすぐな線を引く道具です。
よく切れる刃物で、これを定規に沿わせてすっと引くと、材木にまっすぐで幅のない線を引くことができるのです。
こんな感じです。
見えましたかね。線が二本、木を横断するように引かれていますね。
精密な木工をしようとすると、シャープペンの線では幅が太すぎるんですね。例えば、ほぞ穴とほぞを作ろうとするとき、0.5mm幅の線では線のどこにノミや鋸の刃をあてればいいかがわからいなんです。ちょっとのちがいで、ほぞとほぞ穴ははまらなくなります。
ところが、刃物で引いた線なら、太さがありません。その線のくぼみに、ノミや鋸の刃先をそのまま入れて切ることで、正確な加工ができるんです。私のウクレレ作りでは欠かせないお役立ち道具のひとつです。
これを考えた人はすごいと思います。
「何を使ってもいいので、太さのない線を引きなさい」
という問題を出されたとして、刃物で線を引くという答えを思いつく人って、あまりいないと思いますよ。
これを考えついた人はえらいです。
よって、その人を、ここに賞します。(#^^#)