12フレットを押さえたときに音がシャープするので、それを調整しようというのかがオクターブ調整なわけですが、じゃあ実際どのくらい音がシャープするんだろうかという話です。具体的に計測する実験を考えてみました。
冒頭の細棒を黒檀を削って作りました。4mm×45mm×1㎜の細棒です。一部に深さ1㎜の切り欠きが作ってあり弦を載せることができるようになっています。その部分は厚みも薄くして0.5㎜くらいにしてあります。
これをこのように12フレットの弦の下に挟み込みんで、チューナーで音を測ります。
こうすると、弦を押し下げる力を加えることなく12フレットでの音を測ることができます。
次に下の写真のようにふつうに指で12フレットに弦を押し付けて、チューナーで音を測ります。
こうして両方を音を比較すると、押し下げて張力を上げてしまうことによって、どのくらい音がシャープしてしまうのかが具体的に測定できるというわけです。
で、その結果は、25セントから30セント音がシャープするということがわかりました。この時に12フレットの弦高は、フレット上端から弦下まで3mm弱でしたので、単純に1㎜あたりに平均すると、1㎜あたり10セントシャープするということになります。
結構音が変わりますね。
これを、0フレットを動かすかブリッジとサドルを動かすかして補正し、元に戻そうというのがオクターブ調整なわけです。
なかなかよくできた実験道具でしたね。
実はこの黒檀の棒はほかにもいろんな実験ができるんです。それはまた明日以降(^^♪