今日は、榧の木でサイドとバックを作ろうと思って、薄板を作っていました。
榧は、「カヤ」と読みます。こんな白い板です。
榧はイチイ科の常緑針葉高木で、高さ25メートル、直径2メートル程度まで育ち、寿命は1000年程度。成長は非常に遅く、成木になるのに300年かかります。つまり、ウクレレやルネサンスギターに使えるほどの木は、樹齢300年超と考えてよいでしょう。日本では絶滅に近い状態とのことで、とても貴重な木です。今回は、榧の植林保護活動と資源としての利用を両立させようとしている業者から購入しました。
榧材で有名なのは碁盤や将棋盤です。硬さと柔らかさの両面が丁度良く、碁石や将棋の駒を置いたときに、ぱちりと小気味良く鳴り、打ち味や美しさなど、盤として榧に勝るものはないと言われているそうです。
楽器材に榧を使う例は聞いたことかありませんが、駒を置いてパチリとなる音響特性や、柔軟さと反発力を持つところや、木質のきめの細かさなど、楽器材として試してみる価値が十分にあると思います。
榧を使ってみることを私に勧めてくれたのは、古楽器奏者の岩田さんでした。岩田さんがどうして榧に関心を持つようになったのかはわかりませんが、岩田さんの強い勧めで私も榧に関心を持つようになりました。
楽器にしたときにどんな音になるのかとても楽しみです。製材してみると、とても美しい肌で、色彩や肌触りも気品があります。香りがとてもよくて、製材していると、胸がスースーして呼吸が楽になるような気がします。森林浴をしているみたいです。実際体によい成分が出ているのかもしれません。(^^♪