ウクレレの魅力

クイントピッチウクレレ(quint pitch ukulele) エンジェルウクレレ 1 

ウクレレの通常のチューニングは、楽器を抱えた姿勢で見て上から順にGCEAですが、LowGチューニングのGCEAを5度高い方向に平行移動してDGBEにチューニングしたウクレレの音がこちらです。名付けてクイントピッチウクレレ。クイントとは、音楽用語で5度を意味します。二曲どうぞ。最初の潮騒のメロディは岩田先生の試奏。サイレントナイトは私が弾いています。☟

クイントピッチウクレレ


つま弾いていると、心地良くてずっと弾いていたくなります。高音のくつろぎ感はんぱなし。

周囲の人にはどう聞こえるのだろうと思っていたら、「なんだかハープみたい」という声が別の機会に二人の人からあったので、そんなふうに聞こえるようです。「エンジェルハープ」の存在感に近いので、「エンジェルウクレレ」と呼んではどうかという声もありました。

弦長は350mmで通常のソプラノウクレレサイズなので、弾き心地はソプラノウクレレと同じで、ハイフレットまで実用十分な音が出ます。弦は、通常の市販のウクレレ弦ではテンションが高くなり過ぎて使用できないので、アクイラのニューナイルガット弦をバラで仕入れて、一本あたり3~3.5㎏のテンションになるようにゲージを選定しました。

一十舎では、19世紀スタイルのアーリータイプウクレレ(冒頭の写真のタイプ)を製作していますが、今後はこのタイプのウクレレはクイントピッチにして販売しようかとも考えています。ウクレレの元になる楽器のブラギーニャがハワイに渡ってきた19世紀は、実はこのクイントピッチに近いチューニングだったはずなので、歴史的にもこのチューニングの方が合っています。細身で薄身のボディの共鳴にも適しているようです。

(つづく)

 

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