弾くレレ

ウクレレの持ち方、押さえ方を教えるコツ

弦楽器を一度も持ったことのない客様に、ウクレレの最初の構え方、弦の押さえ方などを教えることがあります。

まず私が小脇に抱えて見せて、Cコードで、左手の指の腹ではなく指先で押さえることをやって見せるのですが、この基本形を教えるのがとても難しいのです。

お客様は、弦を指先で押さえる位置が見えないので、それを見ようとするあまり、ウクレレを膝の上に寝かせるような態勢にどうしてもなってしまうのです。ウクレレを寝かさないで下さいと注意するのですが、はいと応えるそばから、ウクレレがどんどん寝ていくのです。ですが、その姿勢では、弦を指の腹で押さえる形になり、目当ての弦にちゃんと力が伝わらないうえに、複数の弦に指が触れてしまう結果になり、どの弦もまともに鳴らないことになるのです。手がへんにねじれているので、手が痛い楽器だという誤解まで生んでしまいます。こんなわけで、単純なCのコードでも、音を鳴らす体験ができないまま、「やはり私はウクレレは無理ですね。私にはむずかしいです」みたいな残念な雰囲気になってしまいます。

最初のCの和音を簡単にきれいに鳴らせんだという体験をしてもらいたいのです。「ああ、自分にもできるかもしれない。すごいきれいな音!」という体験をしてもらえれば、ウクレレの世界の入り口になりますから。

昨日、この構え方、押さえ方の教え方について、とてもいい話を聞きました。こう教えればいいのだそうです。

「弦を見たいときには、ウクレレを構える姿勢のままで、自分の頭から見に行ってください。ウクレレを寝かせるのでなく、ウクレレを脇に抱えたまま、自分から体を乗り出して見に行ってください」

こう教えればいいのだそうです。この情報を教えてくれた人は、こう教わることで、わりと簡単にコードを押さえることができたそうです。

素晴らしいですね。ちょっとした教え方のコツを知っているだけで、ウクレレの世界に人を招くことができるんですね。一歩でもウクレレの世界に入れば、どんどん新しい世界が開けます。この教え方のコツを知らないときは、新しい世界への門を人に開いてあげることができなかったのが、その小さなコツを知っているだけで、門を開いてあげることができるようになるというのは、すごいことだと思います。

昨日はこの教えかたのコツを知ることができてよかったです。こういう情報は、とても大きな財産です。(#^^#)