昨日、友人の木工所に製材に行ったのですが、予定外に姫小松の板を大量に仕入れて帰ってきました。大きな板を二十枚近く載せた軽自動車は、関取を乗せた車のような感じで、ハンドルがかなり重かったです。
姫小松はルネサンスギターの表板にするのに最高の材のひとつですが、流通にほとんど出てこないのでとても貴重です。それが昨日、私の元に突然舞い込んで来たのです。
三日前にこの板の元の所有者の工芸家の方が亡くなって、その方が所有していた材木の用途が懸案となっていたところに、私が行き会わせた形でした。私の財布の中には、姫小松を仕入れるのにぴったりのお金が入っておりました。まるであらかじめ計算して用意したかのようにぴったりの金額が。ほかにもちょっと不思議に話がそこにつながったような経緯も少しあって、突然の姫小松の大量仕入れとなったわけです。
まあなんというか、その亡くなった方の材木への愛という遺志に招かれたような気がしないでもありません。
姫小松の乾燥材を大量に仕入れるのは結構難しいことなので、今後のルネサンスギター製作にとって、大きなおくりものをいただきました。
合掌