あれこれいろいろ

瞽女(ごぜ) 三味線とともに生きた盲目の女性たち

瞽女(ごぜ)と呼ばれる、三味線(又は琵琶など)と歌で門付けをしながら旅をして歩く盲目の女性たちが、1500年頃から1960年代まで日本にいました。盲目の女性が自活して生きていくことができる数少ない道が、瞽女の道であったようです。三味線を携えて各地を巡り、民謡や流行り歌や段物(だんもの)といわれる出し物を歌い聴かせました。娯楽の少ない時代の村の人々は瞽女さんたちが来るのをとても楽しみにしていたそうです。

瞽女の姿は、歌川広重の東海道五十三次の二川猿ヶ馬場(愛知県豊橋市)にも登場しており(冒頭の絵)、瞽女が日本の風物のひとつとして人々の記憶に定着していたことがうかがえます。