先日、楽器と認知症予防に関す研究の話を書きましたが、今日は楽器と子供の頭脳に関する研究の話。
まずは心理学者グレン・シェレンバーグ教授の研究で、144人の六歳児を3つのグループに分け、1年間音楽レッスンを受けるグループと、1年間演劇レッスンを受けるグループと、特に何のレッスンも受けないグループに分けて、一年の始まりと終わりのテストを比較したところ、音楽レッスンを受けたグループはIQが3ポイント向上し、演劇レッスンを受けたグループはIQは変化しなかったが社会的スキルが向上し、何のレッスンも受けなかったグループは何も変化がなかったとのことで、音楽レッスンは6歳児のIQをわずかに引き上げる効果があるという結論になりました。
また別の研究では、音楽の訓練を受けている子供のIQは、それ以外の子供よりもIQが10から15ポイント高いという結果でしたが、これは音楽訓練がIQを引き上げた可能性と、そもそも頭の良い子の方が環境的に音楽の訓練を受ける傾向が高いという可能性と、両方の影響が考えられるようです。
最後に、過去20年間の心理学の研究で発見されたことを見渡すと、次のようなことが言えるそうです。
・音楽の訓練を受けた人は、受けていない人よりも耳がいい。単語のかすかなピッチ変化を察知する能力が高く、他者の感情の機微を見極めるのがやや得意。
・音楽の訓練を売けた人は、音楽でも言葉でも、聞こえてきたことに対する記憶力が優れている。
・音楽の訓練を受けた小さな子供は、言語能力のテストの成績がいい。
・音楽の訓練を受けた人は、視空間能力に優れている。
以上、ジョン・パウエル著「ドビュッシーはワインを美味にするか 音楽の心理学」がネタ元でした。
というわけで、人の脳みそと音楽は相性がよいようです。
音楽を生涯の友にするのはいいことづくめ。中でもウクレレは友にしやすい楽器ランキングのトップスリーに入ります。なにしろ気さくで性格のいいやつで、気難しいところが全くないんです。楽しいときも苦しいときもすっと寄り添ってきて、彼(彼女)がいると、いつのまにか周囲が温かく穏やかに楽しい雰囲気になって、時には人間の友達もたくさん連れてきてくれたりするし、おまけに頭がよくなるなんて、本当に理想の友達です。(^-^)