あれこれいろいろ

SAPEURS(サプール) コンゴのおしゃれな紳士たち

前回のコンゴ・ルンバに続いて、もうひとつコンゴのことで触れておきたいのが、サプールと呼ばれる人たちのこと。

SAPEURSの最初の四文字SAPEはフランス語のSociété des ambianceurs et des personnes élégantesから来ており、「おしゃれで優雅な紳士協会」などと呼ばれます。貧困の中にあっても、何か月分もの収入を費やしてハイブランドに身を包み、最高のおしゃれをして歩く人々です。そのエレガントなファッションは、世界の注目を集め、有名デザイナーも瞠目するほど。

サプールはただ服装だけに興味を持つ人々ではなく、教養、倫理観、精神的な豊かさ、真摯かつ高貴な人間性を大切にし、内面外面を含めた最高のエレガンスを求めることに情熱を傾けます。虐殺、武力闘争、貧困が続くコンゴにあって、武器と憎しみと闘争の世界からファッションと精神的な豊かさと平和へ転換することを願い、コンゴの町中を歩くことで主張しているのだそうです。

見た瞬間、聴いた瞬間に、闘争や貧困とは対極の世界を一瞬に思い出させる力があるというところが、音楽に似た主張の仕方のように思います。

 

 

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