一十舎のウクレレの特徴

スペイン式ジョイントウクレレ

上の写真は、現在製作中のウスレレです。ここにバックを張り付ければウスレレの外形ができあがりますが、その前にネックとボディの接合部を見ていただきましょう。ズームイン( ^^) _旦~~

これですね。これがスペイン式ジョイントです。

ネックの根っこの左右に溝を作って、そこにサイド板の先端を差し込んで、くさびを打ち込んで固定する方式です。

これはスパニッシュギターの接合方法です。スペインのバレンシアにあるギター工房でも同じやり方をしている動画があって、そのことは前にもご紹介しました。

https://ittosya.net/spain

ウクレレでスペイン式ジョイントは少数派かなと思います。ウクレレで比較的多いのは、セットネックジョイントです。ネックとボディを別工程で作っておいて、ふたつをホゾ差しやダボ接ぎでくっつける方式ですね。アコースティックギターが普通はセットネック方式ですので、その流れで、ウクレレでもセットネック方式で作っている製作者が多いと思います。下の写真がセットネック方式で作っているギターですね。

このようにセットネック方式では、ネックとボディが別々にあって、ふたつをくっつけるという工程になるわけですが、スペイン式ジョイントでは、まずネックがあって、そこにトップ板を張り付けて、そこにサイド板を差し込んで、そこにバック板を張り付けてというふうに、ネックに板をくっ付けながらボディができていく感じになるんです。工程が全くちがいますね。

スペイン式とセットネック方式とどちらがいいかは一概に言えませんが、スペイン式は、共鳴板のトップ板とネックを完全密着で一体化させるので、ウクレレが頭からお尻までひとつになって共鳴します。振動の伝達効率が高いというのが最大の長所です。あともうひとつの長所は、作っていてボディ形状の自由度が高いです。ひょうたん形のくびれの程度を自由に変えながら作ることができます。

一十舎のウクレレはスペイン式ジョイントです。🌸

スペインって、好きなんです。昔ヨーロッパ旅行をして何か国か回ったときに、最後に行ったスペインで、とてもくつろぎました。すごく自由で明るくて気さくでエレガントでのんびりして開放的で美しかった…そんな印象でした。

だから、スペイン式でウクレレを作っていると思うと、理由なくホンワカとうれしい感じがするんです。(#^.^#)

 

RELATED POST