深夜のアナログテレビの砂嵐画面から聞こえてくる音、あるいはどこの放送局にも合っていないラジオから聞こえてくる音、あのザーザーという音をホワイトノイズと言います。
ホワイトノイズの特徴は広い範囲の周波数を同じ程度に含んでいることです。ひとつの周波数だけを発する音叉などの純音と対比されます。
ホワイトノイズはよく恐怖映画で利用されました。ホワイトノイズの中から死者の声が聞こえてきたり(エクソシスト)、貞子が出てきたり。
他方、ホワイトノイズは胎内音にも似ていて、平和・安心・郷愁の感情と結びつき、安眠効果が高いとも言われています。
また、ホワイトノイズは、滝の音や激しい雨の音にも似ていて、精神統一や集中効果があると言わています。ストックホルム大学の研究では、ADHDの軽減効果も確認されたとか。
このように、恐怖から平安まで両極の感情に結び付く音というのは、他にあまり類がないかもしれません。ある意味、音楽のアルファにしてオメガ、究極の音楽と言えるのかも。ホワイトノイズには様々な周波数が含まれていることから、様々な感情を投影しやすいのでしょうか。