あれこれいろいろ

うつに対する音楽療法の効果 スザンヌ・ハンサーの研究 

心理学者スザンヌ・ハンサーの実験です。

うつを患っている30人の高齢者を次の3グループに分け、8週間抗うつ剤の処方を停止した状態で、音楽療法の効果を測定した。

①音楽を使ったストレス軽減法の個別トレーニングを週に一度自宅で行うグループ(音楽に合わせた運動、音楽を使ったリラクセーション、精神の活性化、視覚イメージジの誘導等が含まれる)

②同じトレーニングの簡易バージョンを行うグループ(やるべきことと使う音楽のリストが書かれた指示書が渡され、週に一度電話して疑問に超え、アドバイスを与える)

③8週間後にセラピーを始めることができると約束だけするグループ

そして8週間後の結果は、音楽療法を受けた①と②のグループの20人は、うつと不安障害のレベルは実験開始前より大きく改善し、病気でない人のレベルに近づいていた。さらに、その効果は実験後9か月後の検査でも持続し、一層改善している例も見られた。他方セラピーの約束だけしたグループは8週間後の症状に変化がなかった。

音楽にはこんなはっきりした効果があるのですね。自宅でひとりでしても効果があったという、誰でもいつでも自分でできるという点も魅力的です。

意識的に音楽を聴き、歌い、演奏し、音楽に合わせて体を動かすようにするのはよいストレス管理になりそうです。世界の民族に、必ず音楽があり、歌があり、踊りがあるのは、なるほど必然的なことかもしれません。