作レレ

スクレイパー scraper で押してこそげる。和鉋は引いて切る。

写真のものはスクレイパーとその研ぎ機です(#^^#)。これはstewmacのお店でネットで買いました。ほかにもいろんな形のものが売っています。

この金属板を両手で立てて持って、板の上でぎゅーっと押すと、板の表面が薄く削れます。そんなに出番は多くないのですが、カンナでは削れないような木でもスクレイパーなら削れるということがあるのですね。材質に粘りがある木、樹脂分を多くふくんでいる木、硬い木などで、カンナの刃が立たないし、サンドペーパーでも削れないようなものがあるのですが、そんな木でもスクレイパーなら削れることがあるんです。逆にカンナではすいすい削れるものが、スクレイパーにはうまく削れないことが多いです。

補完関係みたいでおもしろいですね。うまいことできています。(^^)/

どうして補完関係みたいになるかというと、削る仕組みが真逆だからだと思います。

鉋は、良く研いだ鋭利な刃で、板の表面を切るんですね。すーっと引いてくる力で、すーっと切ります。

スクレイパーは、切るというよりむしろ、板の表面の組織をこそげ取るという感じです。引くのでなく、押す力でぎゅーっとこそげていきます。西洋鉋も押しながら表面を削りますが、基本感覚は似てるんでしょうね。

引いて切るか、押してこそげるかという発想の違いがおもしろいです。和洋の発想のちがいがあるのかもしれません。どちらが優れているという必要はないですね。どちらも補完的に使えます。

引いて切る方は、熟練がないと難しいですが、慣れるとめっちゃ便利です。あらゆる場面で万能に近く使えます。押してこそげる方は、熟練がなくても使えますが、使用場面は多少限定的になる感じがします。時と場合と自分の技量に応じての使い分けで、どちらも便利な道具です。「引いてだめなら押してみな」という言い回しがありますが、このあたりの使い分けの勘所をうまいこと表現しているなあと思います。(*^^)v

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