ルネサンスギター新作です。古楽奏者&指導者の岩田耕作氏と一十舎のコラボ開発による作品です
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古楽奏者岩田耕作氏による試奏動画☟
【本器データ】
一十舎 2021年製作
全長(ネック先端からからボディ下端まで) 760mm
ボディ最大横幅 220mm
ボディ厚み 66mm
弦長 535mm
表板 イタリアンスプルース(最高級マスタークラス)
裏板・側板 カーリーメイプル(最高級マスタークラス)
ネック マホガニー
指板 ローズウッド&黒檀
ブリッジ ローズウッド&黒檀
ペグ 黒檀
巻きフレット テグス魚紋16号
弦 キルシュナーのガット弦(DLシリーズ)
1コース(A・単弦)…0.40mm
2コース(E・復弦ユニゾン)…0.50mm
3コース(C・複弦ユニゾン)…0.64mm
4コース(G・複弦オクターブ)…0.82mmと0.40mmmm
特製布ストラップとセミハードケース(バリトンウクレレ用ケースを加工してサイズを合わせたもの)が付属します。
sold outとなりました。ありがとうございました。
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【ルネサンスギターとは】
ルネサンスギターとは、15世紀末から16初頭ころにかけて、おそらくスペイン付近で発祥し、16世紀に最盛期を迎え、ヨーロッパで広範に弾かれるようになった比較的小型のギター型楽器で、ギター型楽器の最も古い形態のひとつです。18世紀頃までこのような4コースのギターが使われていました。
弦は4コースに分かれ、1コースが単弦、2コースから4コースまでが復弦で、合計7本の弦で構成されます。1コースから4コースまで順にAECGの調弦で、これは現代のウクレレと同じです。つまりウクレレが弾ける人はルネサンスギターも弾けるという珍しい古楽器で、ウクレレのタブ譜がルネサンスギターに使えます。
ルネサンスギターは、現代の各種ギターとウクレレの共通祖先と言えますが、弦が4コースに分かれ、調弦がAECGで、大きさが比較的小ぶりであるところを見ると、ウクレレはルネサンスギターの特徴をより濃厚に引き継いでいると言えます。ルネサンスギターで弾く古楽は技巧的には平易なのに内容は非常に高度であると言われていて、気軽に入りやすい敷居の低さと十分な深みの両面を兼ね備えているところもウクレレと似ています。
ルネサンスギターの大きさは、現代ではバリトンウクレレと同じくらいの大きさで製作復元されることが多いようですが、ルネサンスギター最盛期には地域や時代によって様々な形と大きさのルネサンスギターが存在していたと思われるため、一十舎では、大小二種類のルネサンスギターを開発製作することにしました。
ルネサンスギターの現代ギター・ウクレレと異なる古楽器的特徴を箇条書きすると、次のような点です。・表板と指板が連続した平面となっており独立の指板がない。・ブリッジにサドルがない。・金属フレットがないで、ネックにガット弦を巻き付けるガットフレットになっている(一十舎ではガットフレット用に非常に良いテグスを見つけたのでそれを使用しています。)。・サウンドホールが飾り彫りで覆われている。・2コースから4コースまでが復弦である。・ブリッジの位置がボディ下部に寄ったデザインが一般で、その結果弦長はウクレレより長めになり、フレット間の幅も広めである。・10フレットジョイントか11フレットジョイントで、総フレット数は12フレットくらいが多い。・弦の張力はウクレレよりも弱く、1弦あたり2キロ台後半から3キロ台半ばくらいが普通である。・本物のガット弦を張るのに適している。・ボディの厚み(表板と裏板の間の距離)は現代のギターやウクレレよりも比率的に薄い。・ヒョウタンのような、あるいは洋梨のような、特徴的な愛らしい形状をしている。
【古楽奏者&指導者岩田耕作氏略歴】
福岡県飯塚市出身
6歳のときに失明。7歳よりギターを、高校入試のために14歳よりピアノを始めるが、そのころから古楽に興味を持ち、上京した15歳よりリュートを、17歳よりチェンバロを始める。
筑波大学付属盲学校高等部音楽科を卒業後ヨーロッパに留学。ブリュッセル王立音楽院にてチェンバロと室内楽のプルミエ・プリ、ストラスブール音楽院にてチェンバロと作曲法の金賞を受賞。
チェンバロを小林道夫、橋本ひろ、アリーン・ジルヴェライヒ、チェンバロとオルガンをロベール・コーネン、バス・コンティニュオとオルガンをマルタン・ジェステール、作曲法をオディール・シャルベ、マルク・アンドレの各氏に師事。
チェンバロ、リュート、ハープなど様々な古楽器を演奏すると共に、器楽、声楽、各種アンサンブル、和声学、合唱などの指導を行っている。
また、言葉のための音楽というバロック音楽の理念を日本語の音楽に行かせないかと模索中。歌曲「水辺月夜の歌」がハンナ作曲賞・歌曲部門入選。
古楽アンサンブル ハルモニー・セレスト主催 http://h-celeste.jp
【特製ストラップ】
ギター型古楽器では、ストラップが必需品ですが、古楽器に合うストラップが市販されていないので、古楽器全般(リュート、バロックギター、ルネサンスギターなど)に使用可能な布製ストラップを委託開発し、標準装備としてお付けすることにしました。布と紐だけでできていて固い部分がないので、楽器を傷つけるおそれがなく、扱いもらくです。着脱は簡単で、軽量柔軟なので、使用にも携帯にもストレスがありません。古楽器スタイルのストラップですが、エンドピンつきの現代のウクレレにも対応します。使い方は簡単で、楽器が胸の前の丁度よいところにくるようにもってきて、紐をヘッドにくるくるっと巻き付けて、結び付けるだけの手軽さです。
【セミハードケース】
ルネサンスギターに合う市販のケースがないので、大型のルネサンスギター用にはバリトンウクレレ用のケースに若干手を加え、小型のルネサンスギター用にはバイオリンのケースに手を加えて、ルネサンスギターが納まるように加工しました。加工部位を覆った布の質感が周囲と多少異なるのはご容赦ください。