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木工談義4 職人の気持ち お客様の気持ち

友人の木工職人さんが、お弁当を食べながら、こう言いました。

「レビューを書いてくれるお客さんは、作品の良さじゃなくて、『とてもいい人でした』みたいに書いてくれることが多い…」

物作り職人としては複雑な心境ですね。いい人と言われるのはもちろんありがたいことですが、職人は作品に全てを投入しますから、作品を認めてほしいわけです。物の良さに言及してもらえないと、「作品は気に入ってもらえなかったかな…がんばろう…」みたいな心境になりがちです。

でも、お客様の立場からしたら、また見方がちがうかもしれないとも思うのです。

お客様からしたら、手作りの木工品はとても高価です。市販の低コスト生産品の5倍から10倍くらいの値段だったりします。大量市販品は見た目も良く、短期間で買い替えるというライフスタイルなら十分に使えるし、有名ブランドに対する安心感や満足感もあります。

それなのにそちらを選ばず、高価なハンドメイド品を買おうと思って下さるお客様は、なぜそう思って下さるのでしょう。

それが、レビューの記載を読み解くカギかもしれません。

「この人だから買う。この人が作ってくれたものなら、きっといいものだと思う」、その思いを正直に書いてくださったのかもしれません。

ここには、ハンドメイド職人が仕事をするときの大きなヒントがありそうです。

と、こんなことを、昼食をたべながら、友人たちと話したのでした。(#^^#)