あれこれいろいろ

赤ちゃんが音を聞き分ける能力 親が赤ちゃんに歌ってあげること

パトリシア・クールという人は、様々な音を赤ちゃんに聞かせて反応を確かめる実験の結果、次のような結論に至りました。

「赤ちゃんは人間言語のあらゆる音を区別できる能力を持っている」と。

日本の赤ちゃんも生後6か月~8か月までは英語のRとLの発音の区別を聞き取れるのが、生後10か月~12か月頃になると区別できなくなることが確認されているそうです。

どうしてそのようなことが起こるかというと、赤ちゃんが自分の周りから聞こえてくる音(たとえば日本語)の専門家になるにつれて、周りから聞こえてくる音はより区別できるようになる半面、周りから聞こえてこない音を聞き取る能力は退化するからです。

このような現象は音楽を聞き取る能力についても、ある程度あてはまりそうです。親が赤ちゃんに語り掛ける言葉は抑揚やリズムが自然について、ある研究者はそれを「うたう」と表現しています。赤ちゃんが早い時期からあらゆる音を聞き取る能力を持ってうまれてくるのは、何よりもまず自分に最も近い存在(最初の社会そのもの)である親の言葉を聞き取るためで、それに応えるように親が語りかける言葉は赤ちゃんにも聞き取りやすいよう自然に抑揚とリズムがついて音楽の装いとなるのではないでしょうか。

というわけで、先のパトリシア・クールの結論は、次のように言い換える可能性もありそうです。

「赤ちゃんは人間の音楽のあらゆる音を区別できる能力を持っている」と。

親が赤ちゃんに様々な音楽をいっばい歌い聴かせてあげると、音楽の能力は退化することなく、大きく伸びていくのかもしれません。神童と言われるような有名な天才音楽家には熱心な音楽教師の親がいる話はよく聞くような気がします。

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