スチールギターを検索していたら、スプーン楽器が出てきました。
身近なものを叩くという、楽器の起源を洗練させるとこんな見事な芸になります。その名も spoon lady の演奏です。
身近なものを楽器にしたものには洗濯板もあります。身近なものを使う音楽は大道芸音楽によく見られます。↓
やむにやまれぬ理由から身近なものを使い始める歴史もあるようで、イエメンのユダヤ人コミュニティでは、周囲を厳格なイスラム教徒のワッハーブ派に囲まれて生活していたため楽器の使用を許されず、石油缶やお盆を叩きながら歌って結婚式などを行う習慣が生まれ、第二次大戦後にイスラエルに移住した後も、その習慣が伝統化して残っているそうです。(ユダヤ民族音楽史 水野信男著 より)
ほかにやむにやまれぬ理由といえば、沖縄のカンカラ三線もあります。沖縄戦で多くの三線も失われた中、米軍の空き缶を胴にして、パラシュートの糸を弦にして、収容所の中でも三線を弾いたという、沖縄の歴史そのものを象徴する存在です。こちらの動画をごらんください。↓
それからカホンもありますね。ペルーに連れてこられた黒人奴隷が、通信に使われないようにドラムなどを禁止され、やむなく身の回りの木の箱を叩いたのが始まりと言われています。