ルネサンス時代の撥弦楽器としては、リュートとビウエラ(6コースのギター型古楽器)のふたつに関する文献は、古いものから新しいものまで、探せばいろいろ見つかるのですが、ルネサンスギターに関する文献はあまり多くありません。
数少ない記録のひとつとしては、アロンソ・ムダーラ Alonso Mudarra(1510-1580)というスペイン人のビウエラ・ルネサンスギター奏者が、ルネサンスギターのタブ譜を残しているようです。 いくつかの速度記号(遅く、中庸に、速く)を初めて使い分けた作曲家だそうです。 明確な出生地は不明で、青年時代まではグアダラハラ(スペイン)で音楽教育を受けたとされています。その後、1530年、カール5世(カルロス1世)のローマ皇帝としての戴冠式の際にイタリアへ渡り、スペイン帰国後の1546年には『セビリア大聖堂』の司祭に任命されました。そしてこの年、1546年、セヴィリアで『ビウエラの為の3巻の曲集 Tres libros de musica en cifras para vihuela』を出版したですが、 この3冊の曲集にはビウエラ独奏のための作品が44曲、ビウエラ伴奏の歌曲が26曲のほか、ルネサンス・ギター独奏曲が6曲とハープあるいはオルガンのための作品1曲がタブラチュア譜によって収録されています。
というわけで、とてもマイナーな情報の話でスイマセン。( *´艸`)