昨日は友人の木工所に行って、大型機械を有料で借りて製材をしてきました。
今まで自分の工房の比較的小型の機械を使って全部の製材をやっていたのですが、小型機械で大きな製材をするのは不安定で、いつも不安で怖かったのです。ひとつ間違ったら大けがです。
仮に作業1万回に一回の事故確率しかないとしても、その一回はいつ起きてもおかしくないわけで、毎日そんなギャンブルをして過ごすわけにはいきません。
長く仕事を楽しく続けていくことを考えると、安全度はできる限り上げていく必要があります。今後は友人の木工所の大型機械を有料で借りて作業をすることに決めました。昨日はその第一回目でした。大型機械の設置維持には大きな費用がかかりますから、使用料は安くはありませんが、安全第一が文字通り第一です。
工事現場などに、大きく「安全第一」と書いた幕が貼ってありますが、あれは形だけの標語ではなく、とても切実な声だということが、日常的に危険な切削作業をしていると強く実感されます。その切実な安全のための費用をけちるのは、命の賭けを毎日繰り返すギャンブルのような話です。
今の世の中ではウクレレも含めて様々な商品がとてつもなく安く売られていますが、あの背景を想像すると、危険な現場で毎日働く人たちの「安全第一」の切実な声がまず最初に軽視されて、いつかどこかで必ず起きる事故のギャンブルが世界のあちこちで強いられているのだろうと思ったりします。
経費削減が第一になって、「安全第一」の幕の裏に、「本当は安全第二」の文字がうっすら透けて見えるなんて、全く笑えないブラックユーモアです。